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【前編】現代版組踊「息吹〜南山義民喜四郎伝」福岡公演が、花開くまで。
もつにちは!もつ鍋・水炊き 博多若杉の想い伝道師さっきーです。
今日のnoteでは、2025年8月に開催された、現代版組踊「息吹〜南山義民喜四郎伝」福岡公演について、お届けします。

今回の記事は前編、準備期間編となります!
このnoteでは、私たちSkywardHDメンバーが「息吹福岡公演 実行委員」として挑んだ軌跡を、全三部作にてSNS担当の私目線で綴ります!!
先にお伝えしておきたいのですが――
私がここで伝えたいことを、全てお伝えすることは、できないと思います。
もちろんそのつもりで言葉にするのですが、体験したことを「言葉で表現する」というのが、本当に難しいのです。
それでも、どうしても、この舞台に込められた決意と歩みを記録に残したい。
それが今の私にできる全力であり、大義だとさえ感じています。
だからこそ、いま、こうしてnoteを書き綴ります。
現代版組踊「息吹〜南山義民喜四郎伝」との出会い
私が『息吹』に初めて出会ったのは、2024年3月の神戸公演でした。
あの日息吹という舞台に、心をわしづかみにされ、涙が止まらなくなった感動を鮮明に憶えています。
一部、私のその時の気持ちを紹介させていただきます。
「今自分は一所懸命か?」と振り返れるようになった。
生きていることへの感謝の気持ちを持ち、幸せな現代を生きているという気付きを感じやすくなった。
まだまだ出来る!と自分を鼓舞するようになった。
これらは全て「息吹」で感動し学んだ大切な気持ちです。
息吹との出会いは、間違いなく私の人生に大きな、良き影響を与えてくれたのです。
▼その時のレポートはこちらから!
そして、今回の福岡公演。
その幕開けは、実行委員長である松尾社長(博多若杉店長※)が、強い決意を胸に「福岡で開催する」と声を上げた瞬間から始まりました。
(※以降、店長に統一します。)
店長がその言葉を発した背景には、いくつもの強い想いが込められていたはずです。
しかしその根底にあったのは――
神戸研修に同行できなかった仲間たちにも『息吹』を体感してほしい。
そして、地元・福岡の人々に、この舞台の熱を届けたい。
そんな切なる願いと祈りにも似た想いが込められていたのだと、私は感じています。
戸惑いと不安でいっぱいの中、私の息吹福岡公演は始まりました。
2024年11月頃のこと。
SkywardHDが実行委員となり、息吹を福岡で開催する――
その知らせが社内で発表された瞬間、私は心の中で自分に問いかけました。
「一体、私に何ができるんだろう?」
日々の業務に加え、どれほどこの大きな舞台に力を尽くせるのか。
答えは見えず、不安ばかりが募っていきました。
そして社内で「プロジェクトメンバーを募集します」と声がかかったとき。
…私は名乗り出ることができませんでした。
自分の置かれた環境を思えば、立候補する勇気を持てなかったのです。
だからせめて、名乗り出た仲間を全力でサポートしよう――
そう気持ちを切り替えました。
やがて、チラシの制作、集客、チケット管理、クラウドファンディング、そしてSNS活用……
具体的な運営方針が動き出す中で、店長から「SNSチームに参加してほしい」と声をかけていただきました。
SNSを日常的に担わせてもらっている立場だからこそ、できることはある。
そう思う一方で、通常業務との両立は本当に可能なのか?
不安と心配で、胸の中はいっぱいでした。
こうして――
私の意志とは裏腹に、息吹福岡公演へ向けた歩みが静かに、しかし確かに始まったのです。
壁にぶつかることの連続
正直に言えば、息吹福岡公演の運営は、決して順風満帆とは言えませんでした。
私たちはイベント運営の経験もほとんどなく、日々の通常業務を抱えながらの挑戦。
客観的に見ても、疲労や戸惑いを隠せないメンバーの姿が、そこかしこにありました。
地元企業を一軒一軒訪ね歩いて協賛をお願いし、クラウドファンディングに挑み、慣れない事務対応やチケット管理に追われる。
その作業の一つひとつは地道で、時に心が折れそうになるほど苦しいものだったと思います。
それでも――
「子どもたちの舞台を必ず成功させたい」
「息吹福岡公演を満席にしたい」
その想いだけは誰一人として揺らぐことはなく、私たちは前に進み続けました。
SNS担当である私も、手探りの中で仲間とミーティングを重ね、ひとつずつ形を積み上げていく日々。
プロジェクトメンバー募集の声がかかったあの時、名乗り出ることができなかった私でしたが――
気付けば、普段の業務では交わることのなかった仲間と肩を並べ、試行錯誤しながら協力し合う時間に、喜びを感じている自分がいました。
物理的に大変なことは数えきれないほどありました。
けれども、スタート時に抱いていた戸惑いや不安は、次第に薄れていきました。
代わりに芽生えていたのは、「私は今、かけがえのない経験をさせてもらっている」という深い実感。
そして心の奥には、自然と【感謝の気持ち】が強く根を張っていったのです。
プレ公演「火つけの会」
本番を前に、5月にはプレ公演「火つけの会」が開催されました。

舞台に立ったのは、福島、埼玉、佐賀、鹿児島、沖縄など全国から集まった43人の子どもたち。

380人の観客を前にしたパフォーマンスは、まさに“魂の舞台”でした。

この日を境に、息吹福岡公演を見に行く決意をされた方、本公演までにさらに想いが強まった方が、たくさんいらっしゃったのではないかなと感じています。



実際の「火つけの会」のパフォーマンスの様子は、限定公開のYouTubeからもご覧いただけます。
LIVE鑑賞の1%も伝わりませんが、ぜひ息吹の鼓動を感じてください。
街に飛び出したPR活動
いよいよ息吹福岡公演が目前に迫ってきた7月後半。
私たちは舞台の魅力を伝えるため、ゆめタウン飯塚での2日間パフォーマンス、福岡県庁での「一緒に踊ろう!〜息吹チャレンジダンス〜」ワークショップ、中間市内でのPRなど、地域へ足を運んだ時のこと。

子供たちの迫力のパフォーマンスに、道ゆく人が立ち止まり、目を奪われている様を間近で目撃し、「息吹」の持つパワーの凄まじさを実感すると共に、地道な活動が実を結び、少しずつ福岡の地に根を張っているのを感じました。
それぞれのパフォーマンスの様子は、息吹福岡公演のInstagramハイライトにもまとめていますので、PRに懸ける子どもたちの様子、ぜひ見に来てくださいね!
支えの上に成り立つ、感動を実感。
『息吹』の合言葉は「一所懸命はかっこいい!」。
そして、次世代育成プロジェクトとして「“できない”を“できる”にかえる人間力」を育むということを掲げています。

稽古場でも、PRの会場でも、子どもたちの全力で真っすぐなエネルギーは、まるで光のように、舞台全体を照らしていました。
そしてその光を陰で支えていたのは、大人たちの存在でした。
送迎に走り、食事を整え、体調を気遣い……。
子どもたちが舞台に立ち続けられるのは、そんな見えない努力と支えがあったからにほかなりません。


親御さんも、スタッフも、出演者も、そして応援してくれる観客の皆さまも――。
私は運営に携わる人たちの陰ながらの姿を目にし、はっきりと気付きました。
この舞台は、決して子どもたちだけのものではない。
子どもたちを応援し、支え続ける大人たちの存在の上にこそ、成り立っているのだと。
そして私なりに、ひとつの結論に至りました。
「息吹という舞台が、なぜこれほど人の心を揺さぶるのか?」
その答えは――
息吹に関わるすべての人が、誰一人として手を抜かず、一所懸命に向き合っているから。
その真っすぐなエネルギーの重なりが、人の心を震わせ、感動を生むのだと、私は確信しました。
福岡で芽吹いた「息吹」
こうして迎えた夏、福岡の地で『息吹』はついに花開きました。
8月16日(土)・17日(日)、昼夜全4公演。
舞台の上も下も、出演者も観客も、SNSで応援してくれた人も――
そのすべてが一体となり、公演は無事に幕を閉じました。
SNS担当として走り抜けてきた私にとって、この瞬間はまるで夢のような時間でした。
そして同時に――
「人の想いが集まれば、できないと思っていたことも、できるようになる!」
そう強く信じられるようになった瞬間でもありました。

次回【後編】では、全4公演・2,000人を超えるお客様と過ごした“本番の二日間”をお届けします。
次回の配信も、要チェックでお願いいたします!